30代の転職活動は書類通過も大変ですが、面接を通過することも簡単ではありません。
一般的に、転職者に対して2~3回の面接で内定を出すところが多いと言われています。
その際の通過率は、
書類通過が30~50%、一次面接の通過率は30%、最終面接で50%程度
とハードルは決して低くはありません。
今回は書類選考を通過したけど、見事に一次面接で落ちた私の経験から原因と対策について解説していきます。
- 30代転職者の失敗談から成功ルートを学びたい
- マイナスの観点で見られるのはどんな部分なのか
- もし落ちた時の対策やメンタルの立て直し
この記事を読むと以上のことが分かる内容になっています。
原因と対策については私の主観だけでなく、面接官からのフィードバックを転職エージェント経由で実際に確認したものになります。
その上で担当エージェントとどうしたらいいかを練ったリアルな対策になります。
同じく30代で転職活動に頑張っている人の助けになればと思います。
面接で伝える最重要項目は「自分の意志でどう動いたか」
私が今回の面接で学んだ、面接で合否を決める最大のポイントは
”自分の意志で動いた”ことをどう伝えるか
この一点に尽きると言えます。
面接対策に取り組んだ方なら、受け身じゃなく自主的に動いたことをアピールする重要性は分かるかと思います。
ですが、皆さんが考えている以上にシビアに見られていると思った方が良いです。
私も私なりに自主的に動いて得た成果として「新規得意先を0円から870万円/月まで増やした」ということをアピール材料に使いました。
内容をざっとまとめると次の通り。
ハルトモの自己PR例
【前提】:私の得意先は食品卸(二次卸)で外食や弁当などを最終ユーザーに持つ
【アピール内容】
新規得意先は取引先メーカーからの紹介によって口座を開いた。得意先からの聞き取りを基に、商品紹介や先方の売れるだろう商品を考えて提案した結果、末端ユーザーへ直接営業を仕掛ける関係性になった。
末端ユーザーへも同じく商品提案を行い関係性を築いた。その結果、新規商品導入や既に使用していた商品を切り替えて貰うことに。3年掛かったが、月の売上を0円から870万円/月まで伸ばすことに成功した。
ざっくり説明するとこの内容を面接で伝えました。
あなたが面接官ならどう感じますか?もしかすると営業職の方は同じような自己PRを考えられている方もいるかもしれません。
結果としては既に承知の通り、見事に面接で落ちました。
では”なぜダメだった”のか。
もしも私の自己PRがまあまあじゃない?なんて思った方はぜひ一緒に確認していきましょう。
自分から見た自主性と相手の見る自主性は違う
- 選考結果のご連絡
先日選考に進まれた企業の結果をお伝えさせていただきます。
大変恐れ入りますが今回はご期待に添えない結果となりました。
【理由】より条件に合致する候補者が他におられたため
【理由詳細】
受け身な印象が強く、自身で仕掛けるというよりも紹介をもらった、
関係性を築いたに終始している印象を受けたため。
私が受けた企業名は伏せていますが、エージェントから届いた選考結果のメールを要約するとこの通りでした。
正直、自分的には何の問題も無いと思って受けたので落ちた時はショックでしたねー。
要は「自主性が足りてませんよ」という判断で今回は落選。
私は「自分から商品提案を行い、その結果として売上を増やしてきた」ことを自主性と考えていました。
ですが面接官は、「行動した→関係構築した→その結果として売上が増えた」と捉えられたようです。
つまり自分の行動で”増やした”のではなく、お客様の力を借りたから”増えた”という考え方。
売上が増えた要因は自分が動いた結果じゃなく「関係構築の恩恵だよね」という風に見なされたようです。
他にもエージェントから電話の際に、
- 人柄の良さは伝わったが、採用した際の再現性に疑問を感じた
- もっと具体的な行動を交えた営業活動を聞けたら良かった
というようなコメントがありました。
営業職、特にルート営業(既存営業)の方は同じような自己PRを考えている方もいるかと思います。
仮に自分から仕掛けたとしても、「関係構築の上で」となった瞬間に自主性が無いと判断される可能性はあるので表現には注意したいところです。
特に営業職においては「関係構築」は基本とも言える部分なので、能力がある証明にはなりません。
どのように自己PRを伝えれば良かったのか
営業職に限らず、自己PRについてはストーリーを考えるのが正解。
- 何を課題として設定したか
- 課題に対して自分がどうアプローチしたか
※数字や具体性を示すことで再現性をアピール - どんな結果になった?そこから何を学んだ?
流れとしてはこんな形で考えるのが分かりやすいかと。
- 何を課題として設定したか
→新規得意先の売上を増やすために - 課題に対して自分がどうアプローチしたか
→商品提案や、訪問により関係性を構築した - どんな結果になった?そこから何を学んだ?
→売上を870万円/月まで増やすことができた
これに照らし合わせて考えると私の場合は、一見良さそうに見えるかもしれません。
ですが、②の部分で具体的な数値が無く、「相手との関係性」という部分で具体性・再現性が弱かったと言えます。
- もし②の部分を改善するなら…
- 部門での統計として、商品導入率が平均10%というデータを基に、月に30アイテムの提案を実施。定番で使用して貰える商品を3アイテム導入し、売上30万円を見込む。ここにスポット品をプラスすることで売上獲得を計画しました。
当初の予定通りとはいかず、定番品の切り替えには苦労しましたが、価格対応、国産原料のアピールや配送条件を含めた、様々な角度から提案を行うことで売上獲得につなげました。
実際にエージェントへ確認したところ、これなら”イケたかも”と言われました。
ちなみにですが、職務経歴書を書く時のフレームワークとして使われている「STARS」という考え方とほぼ同じ。
- Situation :どんな状況で
- Task :どんな任務に対して
- Action :自分がどんな行動をして
- Result :結果どうだったか
- Self-Appraisal :何を学んだか
職務経歴書は自己PRを文章にまとめたものにしておく方が、別で考えなくても済むので効率的。
また、職務経歴書に書いたことに詳細や熱量を加味するとより面接官の印象は良くなるはずです。
自己PRこそ他人目線が必要
自己PRだから自分で考えるのは当然です。
しかし、評価をするのは面接官という他人。しかもあなたのことをよく知らない上に「本当にふさわしい人材か」という見方をしている。
この状況の相手に対して、自分だけで考えた自己PRでいくのってギャンブルですよね。
まあ、私はあっさり勝負に負けたわけですが…
ということで私の経験上、自己PRが出来た段階で転職エージェントに確認してもらうことをおすすめします。
同時に「面接で緊張しやすいかも」という人は面接対策を受けることも必須。
私は時間が無いことを言い訳にどちらのサービスも受けませんでした。
今にすれば受けておけば良かったなと後悔…
私はリクルートエージェントをメインで転職活動をしていますが、事前の面接対策のフォローも行っていました。
また、落選した後のフォローについては細かく要因の聞き取りをしてくれたので、自分の改善点はハッキリしました。
落ちた時にはせめて、何が要因だったかを聞き取りしておくことが重要です。
30代におすすめの転職エージェントはこの3社
おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
▶︎転職実績No.1のエージェント
非公開求人数が圧倒的に多い(業界最大級の約10万件)。
キャリアアドバイザーと呼ばれる転職者の窓口は転職経験者のみということで、転職活動の注意点も丁寧に教えてくれます。
マイナビエージェント
▶︎手厚いサポートが印象的でした。
面接の事前対策として、模擬面接を2時間×2日と担当者の熱量が高かったです。
doda
▶︎転職エージェントとサイトの両方を利用できる。
求人件数も多く、エンジニア求人が多い印象。
業界変更を狙っている人におすすめ。
私が現在も実際に利用していておすすめなのがこの3社。
どこも大手の総合エージェントですので、エージェント自体のレベルが高い。
その中でも、私はリクルートエージェントをメインで転職活動を進めています。
求人情報数と職務経歴書、面接対策のフォローが手厚い印象です。
担当するエージェント(キャリアアドバイザー)はみなさん転職経験者ですので、親身に相談に乗ってくれますよ。
もちろん、自分からどこに迷っていてアドバイスが欲しいかは伝えないといけません。
待っているだけだとエージェントの方も積極的にサポートしてくれませんよ。
面接で落ちると書類選考の何倍もキツい
最初にも書いた通り、転職活動での書類選考はなかなか通らない。逆に言えば、落ちるのがあたり前な感もあるのでそこまでへこみません。
ですが、苦労して通過した書類選考の先の面接で落ちると精神的にキツいです。
あまり気にしない私もこの時はキツかったですね(笑)
それだけ”行きたい会社”だったとも言えます。
一時面接の通過率も30%程度と言われていることから、一度は面接での不合格を味わうかもしれません。
その瞬間は死ぬほど悔しがってもいいと思います。
私は面接の選考結果が届き不合格だと分かってから2日間、転職活動をストップしました。
いつも仕事が終わってから夕食後に転職活動でサイトを見たり、企業研究をしていますがさすがに精神的にもキツかった。
妻に落ちたことを伝えた時も平気なフリして強がってはいましたが、胸の中はまだモヤモヤしたままだったのを覚えています。
「自分は本気だった。熱意を持って転職活動をしていた」
嫌だけど記憶に残る瞬間でした。
落ちたところから原因をつかむ
たくさん悔しがった後はまず素直になって落ちたことを受け止める。
その上で、”なぜ落ちたのか””何がいけなかったのか”の原因を分析することが必要です。
分析する際に重要となるのが、
エージェント経由で面接で落ちた理由を面接官に聞いてもらうこと
これは本当に重要なことです。
面接官がどこに注目し、どこをダメだと判断したかはこちらから聞かない限り、知る機会はありません。
だからこそ、エージェントを活用して情報を取りに行く。
そしてその情報を基に、少しでもマイナスになる要素を潰していきましょう。
出来なかったことを指摘されるのは辛いですが、自分のレベルアップには必要です。
自分の改善点が分かったあとは、上で解説している自己PRのフレームワークにあてはめて考えていきましょう。
その際は数字や具体的行動を交えて、転職先でも活躍できると思わせる再現性のアピールを忘れずに。
あとは面接で熱意を伝えるしかない
改めて振り返ると私の面接は”穏やか”でした。
緊張しなかった点は〇、自己PRの内容は×。
それ以上に終始穏やかで、自分の熱量を面接に込められたかと言われたらそうでもなかった。
あまり根性論で解決するのは好きではありませんが、最後はやっぱり気持ちや熱意。
会社は人が働いているところ。だからこそ、感情を伝えて認めて貰うことは大事なことだと思います。
書類選考も面接も新卒採用に比べたら転職は厳しい
これは転職活動を通じて私が痛感したこと。
この記事を読んだ皆さんが、少ないチャンスをものできる様、私の失敗から何かを得て頂ければ嬉しいなと思います。
転職活動は1勝99敗でもいい。妥協しない”1勝”を手に入れられる様、一緒に頑張りましょう。
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